阿波正藍染とは

徳島県の藍染は、江戸時代になって阿波の藩主、蜂須賀至鎮の奨励によってこの地で隆盛を極めました。その品質のよさから阿波藍は『正藍』、ほかの地の藍は『地藍』と呼んで区別され、全国各地で珍重されてきました。

藍は単色ではなく、青あい、紅あい、紫あい、黒あいなどの様々な色から作り出されています。一度で濃い色に染められないために、染める、絞る、乾かすの工程を、何度も繰り返しています。一般に、阿波正藍染は30回ほど水洗いした後に本来の色合いが出てくると言われていますが、水洗いのたびに調和のとれていない色が落とされ、深みのある色が醸し出されていくのです。また、防虫効果があるとされる独特の香りも、四季を経るごとにその味わいを増し、着る人に安らぎを与えてくれます。

昭和43年に「阿波正藍染法」として、県の無形文化財に指定されており、阿波正藍染は生活の中で磨かれてゆく染め物です。

藍染の色

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